23.1.15

ブローチの落とさないつけ方

久々に、マリルボーン・チャーチ・ストリートのアルフィーの取材をさせていただきました。英国では、たくさんのアンティーク・ディーラーがひとつ屋根の下におさまった建物を「アンティーク・アーケード」と呼び、アルフィーもそんな場所のひとつです。最後に取材させていただいたのが、2012年4月だったので、2年以上ご無沙汰していたのですが、変わらぬ顔ぶれが多く、「また来たのね」と歓迎されて、なんだかとても嬉しくなりました。

思わず見入ってしまうアイテムがいっぱいのアルフィーなのです。

アルフィーに関しては、「ことりっぷWeb」をご覧いただければ、ということで、今回は取材中の衝動買いについて、ちょっと触れたいと思います。

このお仕事をしていると、お店取材のときに、「衝動買いの衝動」に突き動かされそうになることもしばしば。興味深いものやすてきなものがいっぱいでも、最初から高くて手が出ないとわかっているときは、まだいいのですが、自分の射程範囲内の価格だったりした日には、心の羽交い締めをゆるめることなく、「私は狭い家に住んでいます。ものを置く場所は1ミリもありません」というおまじないをブツブツ口のなかでくりかえすことになります。

そんな努力の甲斐あってか、取材中にお買い物をすることはほとんどない私ですが、この日のアルフィーでは、ちょっと勝手が違いました。だって、目に入ってしまったのです、この3匹が。

「見ざる聞かざる言わざる」のブローチ

私は特にアンティークのコレクターでもなければ、アクセサリーをつける方でもないのに、すごくすごく欲しくなってしまったのです。お店の方によると、1910年から1920年くらいにつくられた象牙のブローチだそうです。

そこでお値段を聞いたところこれまた、手の出る値段。もうこれは運命、と思ってクレジットカードを差し出しました。

さて、そのときお店の方に「これ、使う予定なの?」と聞かれ、「もちろん」と答えると、ピンの部分を調整してくれて、「ブローチをつけるときは、2回刺すようにしてね」と言われました。実演して見せてくださったのは、こういうことです。

針をこんなふうに刺して出して刺して出します

「そうすることによって、ほらね」と、針をフックから外して「落ちないでしょ」とお店の方。なるほどー、と目からウロコでした。「なくしたくないブローチは、2度刺し」なのだそうです。

皆さまも、ぜひぜひお試しください。

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